新潟歴史的大規模火災からもうすぐ6年…糸魚川市大規模火災を振り返る

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新潟であった大きな火災といえば、
記憶に新しいのは2016年の糸魚川市大規模火災ではないでしょうか。
歴史的火災で大きなものはほかに、1955年の新潟大火もありますが、今回は糸魚川市の大規模火災を振り返っていきたいと思います。

新潟県糸魚川市大規模火災

2016年12月22日午前10時20分頃、新潟県糸魚川市大町の中華料理店にて、業務用の大型コンロの消し忘れによって火災が発生しました。
初期消火に失敗したこと、当時この地域特有の強風が吹き荒れていたこと、住宅の密集地であったことなどから、鎮火までおよそ30時間、類焼面積約4万平方メートルにもなる大規模火災に発展してしまいました。

火災発生から初期消火まで

2016年12月22日午前10時20分頃、新潟県糸魚川市大町の中華料理店にて、業務用の大型コンロの消し忘れによって火災が発生。(空の鍋を火にかけっぱなしに出かけてしまったと噂も…(T_T店主が戻ってきた頃には壁全体に炎が広がっており、厨房内の水道ゴムホースで初期消火を実施。しかし火の勢いは衰えず、直後に停電したため、隣人に火災の発生を知らせて119番通報を依頼。その後も水道水による初期消火を続けたが、2階にも燃え広がったため、消火を断念、避難した。

消防出動

当初糸魚川市消防本部から12隊(消防9、救急等3)が出動、しかし到着した頃にはすでに火元建物の奥から2階にかけて炎上、火災が小屋裏などを介して領となりの建物にも延焼しており、近隣消防へ応援要請。県内外合わせて31隊(消防25、他6)など43隊が投入され、地元糸魚川市消防団も50隊が活動を行った。
最終的な出動車両は翌23日までに消防車町等235台、活動人員役1,890人となった。
糸魚川地区生コン組合に、ミキサー車による水の搬送要請を、国土交通省」北陸地方整備局に排水ポンプ車等の支援要請を行った。
さらに、新潟県は糸魚川市に対して災害救助法の適用を決めると共に、陸上自衛隊第12旅団(相馬原駐屯地)に対して災害派遣を要請。第2普通科連隊(高田駐屯地)の155人が撤収要請まで、捜索救助活動に当たった。

時系列

2016年
12月22日
10時20分頃 出火
10時28分 消防への通報
10時35分 消防が現場到着
12時8分 上越地域消防組合本部、新川地域消防組合本部(富山)へ応援要請
13時 糸魚川市駅北大火災害対策本部、新潟県災害対策本部を設置
13時10分 新潟県広域消防応援要請
13時59分 自衛隊災害派遣要請
15時45分 北アルプス広域消防本部(長野)に応援要請
16時30分 大町2丁目 避難勧告
20時50分 鎮圧

12月23日
16時30分 鎮火

12月24日
16時 避難勧告解除

12月30日
被災者生活再建支援法適用の決定

避難、鎮火まで

363世帯、約750人に避難勧告が出され、大半は糸魚川市民会館に、残りは上刈会館、ホテルフワイトクリフに避難した。
強風が吹いていたこと、建物が密集していたこと、多数の消防車の放水で水が足りなくなったことなど様々な要因により、消火に手間取り、火元から海岸に向かっての約150棟を含む約4万平方メートルが焼損。その結果、消火作業は22日20時50分の約10時間半にわたって、翌23日16時30分の鎮火まで約30時間を要した。

人的被害、亡くなった方は…?

人的被害は中等症1名、軽症16名の計17名(消防団員15名含)。
幸いにも死者は発生しなかった。
その一方で歴史的建造物がいくつも焼失。
1650年創業、新潟県最古の造り居酒屋、加賀の井酒造の酒蔵や、195年にわたり存続してきた割烹「鶴来家」、美空ひばりさんなど多くの著名人が宿泊したことで知られる旅館など。
また、旧北越銀行糸魚川支店や大町地区に所在する金融機関は軒並み休業を余儀なくされた。

裁判

出火元となった中華料理店の店主は2017年6月26日に新潟県警を通じて新潟地検へ書類送検され、同年7月31日に在宅起訴。9月27日に新潟地裁にて初公判が開かれ、禁固3年の求刑で即日結審。11月15日に禁固3年、執行猶予5年の有罪判決が言い渡された。

後日…

災害救助法が適用され、公的支援を行うことになった糸魚川市にふるさと納税が急増。災害発生から3日間で約5,500万円にのぼり、2015年度の総額(約4,100万円)を上回った。
被害者生活再建支援法により、全焼被害の家の住民については1軒につき国から300万円、県から100万円の合計400万円の支援金が支給された。
民間所有地における火災では、がれきの撤去費は原則所有者負担。
しかし、早期の復旧、復興を目的に、その費用の大半を市が負担。さらに見舞金が支給された。

まとめ

損害額はなんと約10億7724万6000円と糸魚川市消防本部が発表しています。
また、世帯数は2020年12月時点、火災前の61%にあたる66世帯に減っているそうで、そのうちの過半数が65歳以上、高齢化と人口減少が課題になっているそうです。

2016年と約6年前の出来事ですが、いかがでしたでしょうか?
当時、お昼頃からずっと、テレビではこちらの報道がされていたと記憶しています。一軒の火の消し忘れから、歴史的大災害に発展した災害。

乾燥の時期になるとより一層リスクの高まる火災。
日頃火の元には気を付けておきたいところ。

地震、水害など、数々の災害に日頃から備えることが大切ですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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